30歳、妊活を目的にご来院された方の症例です。
月経周期に大きな乱れはなく、血液検査でも特に異常はありませんでした。
婦人科での検査では、卵胞の発育も良く、子宮内膜もしっかりと厚くなっていました。
ご主人の検査結果も、妊娠を妨げるほど悪い数値ではないものの、「とても良い」というわけではないくらいの状態
(これくらいなら妊娠される方はけっこういらっしゃいます)
一見すると、大きな問題は見当たりません。
ただ、ご本人には「生理痛」と「時々めまいがする」という症状がありました。
そこで、検査の数値だけではなく、東洋医学の視点から身体全体をみながら治療を行っていきました。
卵胞が育つだけではなく、「育てる身体」を整える
東洋医学では、妊娠に必要な「血」や「精」を十分に養い、それを身体のすみずみまで巡らせることが大切だと考えます。
この方の場合は、脾胃の働きがやや弱く、食べたものから身体に必要な「気・血」を十分につくる力が弱い状態がみられました。
また、脾胃が弱ることで水分代謝がうまくいかず、身体の中に余分なものが停滞しやすくなります。
そこに熱がこもりやすい体質も重なっていると考え、
・脾胃の働きを整える
・気血をしっかり養う
・身体にこもった熱をさばく
・水分代謝を整える
・血流を改善し、子宮や卵巣へ必要な栄養が届きやすい身体をつくる
ということを意識して治療しました。
「卵胞が育っているから大丈夫」ではなく、卵胞が育つ過程そのものを支える身体の状態を整えていくそんなイメージです。
妊娠前に、まず「めまい」が改善
治療を続ける中で、まず変化がみられたのが、時々あっためまいでした。
脾胃はもちろん、脾胃が弱っていることで起こる滞りをとるような治療をしていくと、めまいの症状が気にならなくなっていきました。
そして、その後、妊娠。
無事に妊娠へとつながりました。わーい!!!
妊活というと、どうしても「卵胞の大きさ」「内膜の厚さ」「ホルモン値」など、検査結果に目が向きがちです。
もちろん、それらはとても大切です。
ただ、検査で大きな問題が見つからない場合には、身体全体の状態を見直してみることも一つの方法です。
食べたものから必要な栄養をつくる力。
血液を巡らせる力。
余分な水分や熱を処理する力。
そして、卵巣や子宮がその働きを十分に発揮できる身体の土台。
妊娠は、卵子や子宮だけで起こるものではありません。
身体全体が「妊娠できる状態」に整っていることも、大切な要素のひとつだと考えています。
「検査では問題ないと言われたけれど、なかなか妊娠しない」
そんな時には、目に見える数値だけではなく、日々の体調や体質にも目を向けてみてくださいね。
妊活って、ちょっと心も疲れてしまいがち、体全体を整えるってとっても大切です。