当日に・・と思っていて忘れてしまうのが、二十四節気・・・
2025年の「立冬(りっとう)」は 11月7日(金) でした。
秋が深まり、空気がひんやりと澄み始め、冬の気配が少しずつ近づいてきましたよね。
木々が葉を落とすように、私たちの体も“外へ向かっていたエネルギー”を内にたくわえる季節へと変わっていきます。
そんな自然界に合わせて生活すると楽なのですが、どうやったらいいのか、をお伝えしますね。
東洋医学では、冬は “腎(じん)” の季節です。
腎は生命エネルギーの源であり、成長・発育・老化・免疫力など、体の根っこを支える臓です。
冬はこの「腎」を養うことが、一年を元気に過ごすための鍵になります。
腎が弱ると…
冷えやすい
むくみやすい
疲れが抜けにくい
髪や肌の乾燥
やる気の低下
といったサインが出やすくなります。
意外でしょうが、「冷やさない」だけでなく「温めすぎない」も大切なんです。
冬=とにかく温める! と思いがちですが、東洋医学的には“ほどよい温め”が大切。
カイロなどで一部を熱しすぎるよりも、お腹・腰・足元をじんわり保温して、体の芯を冷やさないことがポイントです。
朝起きたら白湯を一杯
夜はお腹を温める湯たんぽ
足首・腰を冷やさない服装
など、無理なく、日常に取り入れられる「日々の温め」が大切だと思います。
“腎”を養う冬のおすすめ食材
腎をサポートする食材は、黒い色のものや塩味のあるものがよいとされています。
旬の食材を意識して、体の内側から整えましょう。
黒豆・黒ごま・ひじき
里芋・大根・ごぼう
鮭・鰯・しじみ
くるみ・栗
味噌・醤油などの発酵食品
割と摂りやすいものが多いですよね。
温かい汁物にしてとると、体にも心にもやさしい滋養になりますよ。
心のリズムも“冬時間”に・・
立冬を過ぎたら、心も“静けさ”を意識してみるのもコツかもしれません。
活動的に動く季節から、ゆっくり内観する時間へと切り替えましょう。
夜は早めに休む、朝は静かにスタートする。
スマホを置いて、湯船につかる時間を少し長くとる。
そんな小さな冬支度が、「腎」を守り、春の元気を育てます。
立冬は、自然も人も“ためる”時期のはじまりです。
春を元気に過ごすために養生しておくととても楽だと思います。
無理にがんばらず、静かに整える季節です。
体の声をよく聞いて、心身をゆっくり温めていきましょう。