少し前まで冷房を入れていたのに、急に寒くなってしまいました。
当院では、治療中にからだを温めることがあります。
ほっとする、心地がよい、なんて言っていただけることも多く・・
温めるって難しいことではないのですが、ちょっと面倒だったりもして・・
でも、寒くなる前に温めるということもできるといいと思っています。
体の中心をあたためると、心までほっとする?!
この時期になると、足先の冷えやお腹の張り、なんとなくの不調を感じる方が増えてきます。
この寒暖差からの自律神経バランスの乱れからの症状もありますが、温めることで改善することもなかにはあるかもしれません。
でも、「冷え」対策は寒くなってからでは少し遅いのです。
本格的な冬を迎える前に、体の中心=「お腹」をじんわり温めておくことで、
冷えにくく、疲れにくい体をつくることができます。
東洋医学でみる“お腹”の役割
東洋医学では、お腹は「脾(ひ)・胃」「腎(じん)」など、生命エネルギーを支える要の場所。
ここが冷えると、
・消化吸収が落ちる
・むくみやすくなる
・月経トラブルやPMSが出やすくなる
・メンタルも不安定になりやすい
…といった変化が起こりやすくなります。
お腹を温めることは、“全身を養う根っこ”を温めることでもあるんです。
おススメの「お腹の温め習慣」
〇朝の“ぬるめ白湯”で内側から点火
起きてすぐ、冷たい水の代わりに白湯を一口。
内臓をやさしく目覚めさせ、気血の流れをスムーズにします。
〇おへそ周りを軽くマッサージ
おへその周囲には「気海(きかい)」「関元(かんげん)」「中脘(ちゅうかん)」など
元気を補うツボが集まっています。
両手を重ねて、ゆっくり円を描くように10〜20回。
体も心もじんわり温まってきますよ。
〇“腹巻き”は一年中女の子の味方
最近は薄手でおしゃれな腹巻きもたくさんあります。
お腹と腰を包み込むように温めることで、
下腹部の血流が良くなり、生理痛や冷え症の予防にもなります。
私も夏は冷房対策、冬は寒さ対策で年中腹巻をしていますよ。
〇夕方の「足湯+温タオル」でリセット
冷えやすい足首と下腹部を一緒に温めるのがポイント。
お腹に温タオルをのせながら足湯をすると、深部までぽかぽかに。
一日の疲れがスッと抜けていきます。
少し面倒ですが、週に1回でもできるといいかもです。
鍼灸では、「気海」「関元」「中脘」「天枢(てんすう)」など、
お腹のツボを使って内臓の働きを整え、冷えを根本から改善していく治療もあります。
「体の芯から温まって、気持ちまで明るくなった」という声も多いですよ。
冷えは“冬だけの悩み”ではなく、体のサインです。
お腹を温めることで、気・血・水の巡りが整い、
肌の艶、気分、睡眠の質までもが変わってきます。
これから訪れる寒い季節を、“温かいお腹”とともに、心地よく迎えましょう。