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東洋医学の「蔵象学説」って何?②

蔵象学説とは、内臓(五臓六腑)のことがからだの表面に現れること、とっても簡単に言えば・・

って、五臓六腑って何よ?

 

 

五臓とそのはたらき

東洋医学で最も重要視されるのが「五臓」です。これは現代医学の解剖学的な「肝臓」「心臓」などとは異なり、もっと広い意味を持つ「機能的な概念」としてとらえられています。

五臓 主なはたらき 関連する感情・部位
肝(かん) 血の貯蔵・気の流れの調整 怒り、目、筋
心(しん) 血液循環・精神活動の中枢 喜び、舌、血管
脾(ひ) 消化吸収・水分代謝 思い悩み、口、筋肉
肺(はい) 呼吸・気と水の調整 悲しみ、鼻、皮膚
腎(じん) 生命エネルギーの根源・成長と発育 恐れ、耳、骨

例えば、「肝」が弱っているとイライラしやすくなったり、目の疲れが出やすいなど、臓器の不調が感情や体の外に現れるのが「象」の部分です。

 

 

 

 

 

蔵象学説が教えてくれること:体と心の一体性

現代医学では、心と体を分けて考えることが多いですが、蔵象学説では「すべてつながっている」という前提に立っています。

例えば

  • ストレスで「肝」の働きが乱れると、気の巡りが悪くなり、消化不良や生理不順が起こる。
  • 悲しみすぎると「肺」を傷め、呼吸器に不調が出る。

つまり、感情も体の一部であり、感情のバランスが体の健康に直結しているという見方です。

なんかとても親しみやすくないですか??

からだだけ、心だけ、が不調ってだけでない、ととらえてくれるんです。

 

 

 

 

季節や自然とのつながり

蔵象学説では、人体と自然のリズムも密接につながっているとされます。たとえば:

  • 春は「肝」に対応し、気が上昇しやすい → 頭痛やイライラが出やすい
  • 夏は「心」に対応 → 暑さによる動悸や睡眠トラブルが起きやすい
  • 冬は「腎」に対応 → 冷えや老化現象が出やすい

こうした自然とのつながりを意識して生活することも、健康を保つポイントなんです。

からだは自然界の一部である

日々からだを診ていて、とても感じることです。

蔵象学説が私たちに教えてくれるのは、「人の体は小さな宇宙のようなものだ」という思想です。

症状だけを見て治すのではなく、その人の全体(体質・生活・感情・季節)を見て整えていくのが東洋医学の特徴であり、魅力でもあります。

蔵象学説の視点から自分の体と心を見つめ直してみるのもおすすめです。