先日、たまたま観たNHKの「フロンティアで会いましょう! 」という番組からの情報ですが・・
「ヒトを人たらしめた禁断の食 “糖”」というものがとても面白かったのでご紹介させてください。
「糖質(糖)がどのように人類の進化や体に関わってきたか」という観点から、「糖/糖質」の重要性と注意点を扱っていました。
たしかに、糖質制限はよくないと耳にすることがありますし、
私も糖をゼロにするのはからだには合っていないような気がしています。
人類の進化と糖質
番組では、ある先住民(例として パプアニューギニア高地 の人々)が主にさつまいも等の澱粉質(炭水化物)を多く摂って、
動物性タンパク質は少ないにもかかわらず、筋肉の様子などが発達しているという事例が紹介されていました。
その背景として、「澱粉→ブドウ糖(グルコース)への分解」「加熱などで澱粉がより分解・利用しやすくなる」というプロセスが、
人類の脳が大きくなった(知能が発達した)一因かもしれないという説が提示されていました。
つまり、「糖質=人体・脳の重要なエネルギー源」という立場を再評価する内容が含まれています。
腸内細菌・個体差による糖質の適量
番組中には腸内細菌の観点から、糖質の取り込み・利用がその人の腸内環境などによって異なる可能性がある、という話も出ています。
これは「全ての人にとっての“最適な糖質量”が同じではない」というメッセージにもつながっていました。
睡眠時間も食べる量も運動量も・・すべて最適な量って人それぞれ、ってのはとっても感じているのでこれにも妙に納得してしまいました。
糖質制限・過剰摂取について
一方で、番組では「糖質を全く摂らない」「極端に制限する」または「過剰に摂る」ことにはそれぞれリスクがあるという話も出ています。
例えば、あるデータでは「糖質を控えすぎた人/十分摂った人」の死亡率差が出ているという話も紹介されていて、
結論的には「糖質も ‘適量’ が大事」というメッセージが繰り返されていました。
たまに鍼灸治療にいらっしゃる方の中で糖質制限をしてから調子が悪いという方がいらっしゃいます。
そういう方を何度も診ていてまたも納得でした。
「糖」あるいは「糖質」には、以下のような意味・役割があります。
糖質(炭水化物から得られるもの):ご飯・パン・芋・でんぷん質のある野菜・果物・砂糖など。
体内で分解され主にブドウ糖になり、全身・特に脳のエネルギー源となります。
脳へのエネルギー供給:
人の脳はブドウ糖を主な燃料として使っており、糖質を全く取らないと脳・神経系・その他の機能に支障をきたす可能性があるという話が番組でも紹介されていました。
進化論的な観点:
番組の中で「熱を加えた澱粉が分解されやすくなった→人類の脳が拡大したかもしれない」という仮説が紹介されており、糖質(の利用効率)の変化が人類進化に影響を与えた
可能性があるという内容でした。
注意・留意点
番組視点として、以下のような注意点も強調されていました。
糖質は「悪」「太るもの」というだけではなく、むしろ“ある適量をきちんと摂る”ことが健康維持や進化にも関わってきたという内容。
ただし「どのくらいの糖質が適切か」は個人の腸内環境・体質・生活スタイルによって違う、ということでした。
過剰な糖質摂取(特に精製された砂糖・スナック・甘い飲料等)は肥満・糖尿病のリスクになるので、「適量」「質の良い糖質を選ぶ」ことが大事です。
できたら精製された砂糖・スナック・甘い飲料等はゼロが理想かもしれません。
糖っておもしろいな、と思ったので糖化についても書いていきたいな、と思っています。